"性社会史研究(性別越境・同性愛)"の記事一覧

男性同性愛者を示す言葉の変遷

2月18日(火) 男性同性愛者を意味する「ゲイ(gay)」という言葉の語源については、よく分からない部分がある。 1950年代後半のニューヨークの男性同性愛世界(時代的にみて白人の男性同性愛者のコミュニティ)では、「ゲイ」という言葉は流通していなかったという、当時の日本人ルポライターの証言がある。 それも踏まえて、「ゲ…

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モロッコで「性転換手術」を受けた人たち

2月16日(日) モロッコ・カサブランカのジョルジュ・ブロー医師の病院でSRSを受けた日本人としてはカルーセル麻紀さんが有名だが、麻紀さんが最初ではない。 日本人で一番早いのは、わかっている範囲で、1968年夏に手術しているカトリーヌ中江という人。 次が1969年に手術しているコニー池本という人。 1973年10…

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【論文】昭和戦前期、大阪における女装文化の展開       ―「釜ヶ崎」の男娼を中心に―

1月29日(水) この論文は、2010年4月に関西性慾研究会(京都)で行った報告「武田麟太郎『釜ケ崎』を読む-近代大阪の男色文化解明に向けて-」、及び2010年9月に国際日本文化研究センター「性欲の社会史」共同研究会で行った報告「昭和期、大阪における女装文化の展開」に基づき、2024年10月に論文化した者でです。 参照・引用…

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1990年代、新宿の女装者の性的指向と性行動

1月28日(火) 少し前に、こんなことを書いた。 1990年代の新宿の女装世界の「客には「女装者愛好男性」(自分は女装しないが女装者が好きな男性)がたくさんいるので、しばしば性愛関係が生じる」 「新宿の女装者は、程度の差はあれ、男性とのセクシュアリティに(身体的かつ性愛技巧的に)対応できないと、やっていけない」 この…

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20世紀末(1990年代前半)の商業女装クラブ(その30)南麻衣子さんの思い出

1月26日(日) 「エリザベス会館」に南麻衣子さんという先輩がいた。 私が通い始めた頃、もう数人しかいなかった「3階建てビル」時代を知っている最古参の方。 年齢はたぶん私より2歳上だったと思う。 お父様は自民党の重鎮(誰だか知っているけど書けない)、ご本人は慶應義塾大学卒業で、一流商社に勤務。 お家は田園調布という絵に…

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