銘仙の技術革新「解し織り」技法の説明

3月6日(金)
明治後期に発明され銘仙の織製技術を大きく革新した「解し織り」技法の説明する。
「解し織り」技法については、明治40年頃フランスから群馬県の伊勢崎に伝わったとする説があるが、1908年(明治41)に秩父の坂本宗太郎が「解捺染」の特許を取得している。
(製品以外の画像は「秩父銘仙館」で撮影)

【工程1】仮織り
整経機で整えた経糸を、加藤式仮織機にかけて、荒く仮緯糸を通して固定する。
P1190986 (2).jpg
仮緯糸で固定された経糸。
P1190984 (2).jpg
図にすると、こんな感じ。
部分的に仮緯糸を密にして止め糸にする。
解し織り2.jpg

【工程2】捺染
仮緯糸で固定した経糸の上に、型紙入れた型枠を乗せて捺染する。
P1190981 (2).jpg
色ごとに型紙を代えるので、5色使う場合は最低でも型紙5枚を使う。
その際、型紙の位置がずれないように注意する(対角線に2カ所「当たり(位置決めの印)」がある。

【工程3】解し織り
捺染した後、乾燥した経糸を、本織の織機にかける。
P1190980 (2).jpg
織手は、仮緯糸を解しながら、本緯糸を通していく。
あまり早く解すと模様がずれやすい。
解しが遅れると、仮緯糸が邪魔になり、本緯糸が通らなくなる。
綜絖(そうこう=緯 糸を通す杼道をつくるために経糸を運動させる器具)の向こう側「手が届く範囲に来たら解す」とのこと。
解した仮緯糸は、織機の下にあるゴミ箱に入れる。
P1190976 (2).jpg
↑ 本織の半自動織機。昭和初期までの主力。
P1190975 (2).jpg
↑ 織り上がり。本緯糸(ここでは白糸)が入った部分は文様が白っぽく見える。

【解し織りの製品】
アールヌーボー風1.jpg模様銘仙.jpg
こうした複雑な模様が、ほとんどずれなく(少しはずれるが)織り上げることができる。

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